看護師の専門性が生きる生活習慣病外来とは

医療に貢献したい看護師にとって、自分が携わる業務で患者の病状が改善につながることほど、やりがいのあることはないだろう。基本的に医療の現場は、医師の診断と治療方法の決定によって患者の回復が達成されることになり、看護師はあくまでサポート役となるのが通例だ。しかし、高い専門性が必要となる業務を通して、看護師が患者の病状改善に直接貢献できる現場もある。その代表例として注目されているのが、生活習慣病外来だ。現代病としても知られる生活習慣病の相談窓口として、社会的に重要な役割を担っている部門である。生活習慣病外来で看護師が活躍できる理由は、何故なのか。

生活習慣病の治療は投薬や手術による根本治療が難しく、基本的に食事や運動などの生活習慣の改善によって目指すことになる。医師の診断によって状況がわかれば、具体的な指導をすることになるが、患者の中には医師にいわれたことを正しく理解できていないことも多い。また、医師は簡単に物をいうが、運動が苦手でしたくないという気持ちを持っているなど、医師には伝わらない情報がたくさんあるのが実態だ。しかし、根本治療を目指すには、適切な指導をして生活習慣の改善に取り組んでもらわなければならない。その役割を果たす人材として、看護師が重要になっているのである。患者にとって身近な存在として認識されているため、看護師の指導やアドバイスなら受け入れてくれる場合も多く、看護師の一言が改善につながるケースも多いのだ。